SS NEWS(令和7年10月)~事業承継とその方法~
経営者にとって、事業承継はいつか向き合うべき重要なテーマです。事業承継と聞くと、ご家族への引継ぎをイメージされる方が多いかもしれません。もちろん、ご家族への引継ぎは最善の方法のひとつではありますが、現在は少子化問題や事業承継が多様化していることもあり、様々な選択肢の中から最適な方法を選ぶことが重要になります。
今回は、事業承継の主な3つの方法と、それぞれの株式の引き継ぎ方についてお伝えします。
1.親族への承継:最も身近な選択肢
子や兄弟、孫など、ご家族に事業を引き継ぐ方法です。事業の理念や文化をそのまま引き継ぎやすく、従業員や取引先にも受け入れられやすいというメリットがあります。
(株式の引き継ぎ方)
・贈与
生前に株式を贈与する方法です。毎年の暦年贈与や相続時精算課税制度、贈与税の特例を活用することで、税負担を抑えることもできます。
・相続
経営者が亡くなった後に、遺言書や遺産分割協議により株式を相続する方法です。円滑な承継のためには、事前に遺言書を作成しておくことをオススメします。
・譲渡
株式を買い取ってもらう方法です。後継者が資金を用意する必要があるため、計画的な準備が重要です。
2.従業員への承継:事業を深く理解している強み
長年会社を支えてきた役員や従業員に事業を引き継ぐ方法です。後継者は会社の強みや弱みを熟知しているため、取引先や従業員からの信頼も厚いケースが多いです。そのため、スムーズな移行が期待できます。
(株式の引き継ぎ方)
・株式譲渡
後継者となる従業員に株式を買い取ってもらうのが一般的です。後継者が資金を用意する必要があるため、自己資金のほかに金融機関からの融資や、会社が後継者への融資を行うことなどが必要な場合があります。
・持株会
従業員で構成される持株会が株式を取得し、それを後継者個人に譲渡する方法もあります。
3.M&Aによる承継:新たな成長への道
M&Aは、「Mergers and Acquisitions」の略で、会社や事業の譲渡・合併を意味します。後継者が見つからない場合でも、事業の売却という形で会社を残すことができます。また、自社にない技術やノウハウを持つ企業と一緒になることで、さらなる事業拡大や安定化を図れる可能性もあります。
(株式の引き継ぎ方)
・株式譲渡
会社の株式を第三者である買い手企業に売却する方法です。経営者は株式の売却代金を得てから引退することが可能です。
事業承継は、経営者だけでなく、従業員、取引先、そして地域経済にも大きな影響を与えます。
また、いずれの方法でも「贈与は贈与税」、「相続は相続税」、「譲渡は譲渡所得税」という税の問題が絡みます。
いつか必ず訪れるその日のために、まずは「どのような選択肢があるのか」を知ることから始めてみませんか?当事務所は、事業承継に関するご相談も承っております。お客様の状況に合わせて最適な承継方法を一緒に考え、お手伝いさせていただきます。
2025.10.9 サクセスサポートニュース(令和7年10月)
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