SS NEWS(令和7年4月)~会社の決算でやるべきこと~
今回は会社の「決算」にスポットをあてて解説します。決算は、改めてご説明するまでもなく「1年間の経営の成果をまとめること」です。そして、今の会社の状態を振り返ったり、次の年の計画を立てるための大切な資料になります。さらに、今年の成果を「正確に把握」して「しっかり分析」することで、来期の成長につながる課題が見えてきます。そのために、弊社では決算のタイミングで次のことを推奨しております。
~「決算月」に「社長」がやるべきこと3選!~
※ 決算月…4月決算なら4月中のことです。
1.売掛金の確認と回収を徹底する
決算月は、売掛金回収のチャンスです。また、取引先との「関係」を見直す良い機会です。
例えば、回収が滞りがちな得意先の取引高や粗利率が他の得意先に比べ低ければ、取引条件や取引継続に踏み込んで見直しをするキッカケになります。
また、社長が普段、「売上請求書」や「滞留している売掛金」をチェックしてない場合は、決算月には自ら確認することを強くお勧めします。
2.不良債権(回収できそうにない売掛金・貸付金等)を確認する
最近の入金状況や売掛金・貸付金等に関する書類(請求書・契約書など)を調べ、回収が可能かどうか社長自らご判断してください。そして、どんな対応が必要かをご検討ください。
万が一、回収不能により決算での貸倒処理を検討する場合は、弊社担当者にお早目にご相談ください。というのは、最近の税務調査では「どのような督促を行ったか?」が重視されます。そのため、督促等の記録の保存が大切です。さらに、貸倒処理は、税務調査で最も重点的にチェックされる項目の一つです。
3.デッド・ストック(不良在庫)を確認する
決算期末には実地棚卸に基づき棚卸集計表(在庫表)を作成しますが、その準備としてデッド・ストック(不良在庫)の有無をご確認ください。存在する場合は、社長自ら不良在庫の状況を検分し、対応方針を現場に指示してください。(保有継続、廃棄、あるいは、内示発注した得意先と交渉などの方針)
また、在庫の「単価」は、古い年度の仕入れであっても「決算期末の直近に仕入れた単価」で統一して計算するルールです(中小企業の場合)。そのため、「単なる売れ残り」では単価引下げができませんのでご注意ください。
~「決算日」にやるべきことは「実地棚卸」~
※ 決算日…4月決算なら4月30日のことです。
実地棚卸・・・「実際に」「現場で」棚卸資産の数量等を「確認」する作業を言います。
経営の成果を正確に把握するためには、金額が多額となる在庫金額の正確な把握が不可欠です。さらに、実地棚卸は税務調査の重要ポイントの一つで、特に、以下に解説する「棚卸原票」の提出を求められます。以下の手順を参考に実地棚卸を行ってください。
(1)商品・製品・材料の場合
◆ 事前準備
⦿ 現場記入用の「用紙」の準備
前期分の在庫集計表等(以下「一覧表」)をコピー。または、白紙メモを用意。
⦿ エリア分け
工場・倉庫・店舗内をエリアに区分けし、それぞれの棚卸担当者を決めます。
◆ 実地作業
⦿ 数量のカウントと記入
エリアごとの担当者が、商品・製品・材料の品名・品番を確認しながら数量を数えて、事前に準備した「一覧表」や「白紙メモ」に記入します。
この記入された一覧表や白紙メモを「棚卸原票」と呼びます。棚卸原票は税務調査で提示を求められるので、大切に保管してください。
⦿ 数量だけでなく、破損や期限切れ(特に食品等)などの「状態」も確認します。
◆ 在庫集計表の作成
⦿ 棚卸原票(一覧表・白紙メモ)をもとに「在庫集計表」を作成します。(数量×単価=金額)
◆ 単価について
⦿ 最後に仕入れた単価
在庫集計表に記入する「単価」は「決算期末直近に仕入れた単価」を使用します。たとえ仕入時期が異なっていても、全ての在庫に「直近の仕入単価」を適用します。
製造業の場合は、製品単価の計算が難しいことがあります(原材料仕入に加えて外注加工費等を加味する必要があるため)。その場合、売上単価から逆算する方法も可能ですので、弊社担当者にご相談ください。
(2)仕掛品・半製品の場合
◆ 仕掛品の棚卸(進捗率の記録)
仕掛品とは、原材料から加工を始めて完成になる前の「途中段階のモノ」のことです。決算日時点の「進行状態」(完成品を100%とした場合の進捗率)を現場で確認し「記録」してください。
◆ 単価の計算
仕掛品の単価の計算は難しいので、弊社担当者にご相談ください。
(3)建設業(工事請負業、設計請負業等)の未成工事・仕掛工事について
◆ 決算日時点の未成工事・仕掛工事の「一覧表」を作成し、「進捗率」を記入してください。
(4)仕入先等の「社外」に預けてある在庫
◆ 預け先に依頼して、決算日現在の「在庫預り証」を発行してもらってください。
「正確な現状把握」により「正しい振り返り」が可能になり、それが「来年の成長」につながります。弊社も全力でサポートいたしますので、気になる点がございましたら担当者にご相談ください。
2025.4.8 サクセスサポートニュース(令和7年4月)
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