SS NEWS(令和5年8月)~インボイス制度スタート直前・重要項目チェックリスト~
■インボイス制度スタート直前・重要項目チェックリスト■
インボイス制度スタートまで残り2か月を切りました。(10月1日スタートです)
今月は、インボイスの準備に漏れがないか、チェックリスト形式でご一緒に確認しましょう。
チェックリストは「売り手(発行側)」と「買い手(受取側)」に分けて作成しました。
なお、インボイス登録申請をしないと決めた事業者の方は、チェックリストを確認していただく必要はございません。
(検討不要です)
また、チェックリストの中で「よくわからない箇所」は、お早目に弊社担当者にご相談ください。
【売り手】としての準備(インボイス【発行】側・・・売上請求書など)
□ インボイス登録申請手続きは完了しておりますか?
□ インボイス登録「通知書」(税務当局が発行したインボイス登録番号の通知書)は適切に保管していますか?(登録通知書は再発行してもらえませんので、大切に保管してください。)
□ インボイス登録番号を「どの書類」に記載するか決定済みですか?(一般的には売上請求書「のみ」に記載しますが、それ以外の方法も認められております。)
□ インボイスとする書類の記載事項(大きく6項目あります)は漏れなく記載されていますか?(6項目のうち特に「消費税率10%」「消費税額〇〇円」の記載についてご確認ください。また、小売業・飲食店業等は相手の名称等を省略した「簡易」インボイスも認められております。)
□ 売上請求書等にインボイス登録番号を記載する準備はできておりますか?(例えば、「請求書ソフトメーカーからソフト改修案内が届いているか?」をご確認ください。)
□ インボイス登録番号を売上請求書等にいつから記載するか社内で決定済みですか?(2023年10月1日出荷分・サービス提供分から記載が義務化されますが、9月30日以前の売上請求書等に記載することも認められております。)
□ 売上請求書を当社が作成せずに、得意先が作成する「仕入明細書」「支払通知書」のみで売上代金の支払いを受けているケースがありますか?(「ある」場合は、特別ルールが適用されますので弊社担当者にお知らせください。)
□ 売上値引き・返品などの場合にもインボイス登録番号を記載した書類の発行が必要になりますが、社内で周知されていますか?(ただし、税込み1万円未満の場合は発行が免除されます。)
□ インボイス登録番号を記載した当社発行の書類の控え(売上請求書等の控え)は保存が必要です。保存方法、保存場所は社内で周知されていますか?(法律上の保管期間は7年間です。)
□ 委託販売を行っている(委託者)、または、委託販売を受託している(受託者)という取引はありますか?(「ある」場合は、特別ルールが適用されますので弊社担当者にお知らせください。)
【買い手】としての準備(インボイス【受取】側・・・支払請求書・支払領収書など)
□ 消費税の課税方式(計算方式)は「原則」課税ですか?「簡易」課税ですか?
→「簡易」課税なら以下のチェックリストは確認不要でございます(検討不要)。
また、「免税事業者がインボイス登録した場合」も確認不要です。
インボイス前から「原則」課税の場合のみ、下記のチェックリストにお進みください。
□ インボイス登録しない可能性がある仕入先・外注先・経費支払先へ、インボイス登録方針を既に確認しましたか? (年間売上高1,000万円以下の事業者は登録しないケースがあります。なお、インボイス登録を行ってない支払先を一覧表にしておくと経理事務に役立ちます。)
□ 貴社が受け取った「支払請求書・支払領収書など」に記載ミスがあった場合、当社側で手書き修正することは認められず、相手に「再発行」してもらう必要があることは社内で周知されていますか?
□ インボイス登録番号が記載された相手側発行の書類(支払請求書・支払領収書等)は保存が必要です。保存方法、保存場所は社内で周知されていますか?(法律上の保管期間は7年間です。)
□ クレジットカード決済の場合は、1か月の取引をまとめた「カード利用明細」以外に「支払領収書など(クレジットカード利用控えは不可)」の保存が必要となることは、社内で周知されていますか?
□ ネット通販の支払請求書・領収書等(インボイス番号が記載された書類)の保存が必要になることは社内で周知されていますか?
□ 相手が登録事業者の場合、タクシー料金・コインパーキング料金の領収書にもインボイス登録番号が記載されます。保存が必要なことは社内で周知されていますか?
□ 支払家賃など「請求書が発行されない」取引については、支払先のインボイス登録番号を書面などで通知してもらう必要があります。すでに通知を受けていますか?
□ 貴社の協力企業(下請先など)が立て替えた費用の請求を受けることがありますか?(例えば、建設業の「現場経費立替精算」など。「ある」場合は、特別ルールが適用されますので弊社担当者にお知らせください。)
□ 現金出納帳の記入、会計伝票の起票、会計ソフトの入力などの時に、インボイス番号の記載がない取引について、「摘要」欄に「その旨の記入・入力(注)」が必要です。記入・入力方法は社内でルール化されていますか?(特に、経理担当者はご存じですか?)
→(注)…「その旨の記入・入力」とは、摘要欄に「インボイス番号なし」と記入や入力を行うことを意味します。なお、「※」や「☆」などの記号で文字数を省略することも認められます。非常に重要なルールですので、ルール化が未了の場合は弊社担当者にご相談ください。
□ 貴社が受け取った「支払請求書・支払領収書など」にインボイス登録番号が記載されていない場合、「実質的なコストアップで利益が減る」ことは社内で周知されていますか?
→ 最初の3年間はコスト2%アップ(ただし前項の「その旨の記入・入力」を適切に行った場合に限ります。記入・入力がない場合は10%アップです)、次の3年間は5%アップ(「その旨の記入・入力」がないと10%アップです)、さらにその後は10%アップとなります。
チェックリストは以上となります。もしかしたら「できていない項目がかなりある」という方がいらっしゃるかもしれません。そんな場合は、弊社担当者が準備作業のお手伝いをさせていただきますので、ご遠慮なくご相談ください。
2023.8.16 サクセスサポートニュース(令和5年8月)
※このページは、掲載時点の法令等に基づく内容となっております。