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SSレター(No.25) 長期不況下の経営を考える(8)

2012年09月01日

サクセスサポートレター(No.25)
               長期不況下の経営を考える(8)

                                      平成24年9月1日
                                      税理士法人サクセスサポート
                                      代表社員  小 林 晟 祐


(前月より続く)

2 分析数値に基づいて経営改善の方法を検討しましょう。

(1)外部経営環境の影響の検討

 この経営問題シリーズの冒頭(2月号)で述べましたように、企業は、世界や日本の社会、経済界や各業界の一員として存在し活動していますので、すべての企業の経営は、そのような外部環境の影響を少なからず受けています。長期不況下では、特にその影響が大きいはずですから、この外部経営環境の変化にどのように対応するかということが、長期不況下の経営改善の基本です。
 したがって、先ず、前月までに述べた売上高の減少、限界利益率の低下、固定費の増加等が、それぞれ、社会や経済の状況、業界の状況の変化等外部経営環境の変化の影響をどのように受けているか、検討する必要があります。


(2)外部経営環境の変化に対応した内部経営環境の改善の検討

 以上の検討だけでは、影響が分かっただけであり、直ちに有効な改善方法は見出せるものではありません。次ぎに必要なことは、外部経営環境の変化に対応して、企業内部の人、物、金、技術等内部経営環境をどのように改善するか検討します。
 「人」とは、経営管理組織、製造・販売組織等やそれを担う役員・社員・工員等人的資源。「物」とは店舗・製造設備等物的資源。「金」とは資金の調達や運用等資金的資源。「技術」とは保有技術力・研究開発力・特許権等技術的資源。等をイメージして下さい。

 これら内部経営環境は、中小企業が簡単に変えられるものではないとお考えの方が多いと思いますが、大事なことは、内部環境のすべてについて改善の余地があるはずと考えて全面的に検討し、その結果少しでも改善できることがあれば、それだけでも改善することです。このステップを経てこそ、次のステップで述べる「改善計画を数値目標として決定すること」ができるのです。このステップを経ずに、内部経営環境を改善しないままに、改善計画を数値目標として決定しても、絵に描いた餅で、達成できるものではありません。


(3)売上高の減少原因の検討と改善方法

 例えば、売上高の減少の原因は単に社会や経済の長期不況によるものと考えているだけでは、日本経済が不況を脱出するまで売上増加の改善方法は見出せないことになってしまいます。長期不況下の経営においては、売上高の減少原因を外部の経営環境の変化との関係でとらえる視点が肝要です。
 売上高の減少が円高によるものとすれば円高に対処する生産・販売方針を、主力得意先等の経営方針の変化によるものとすれば当該変化に対応した受注方針又は得意先の変更方針を、販売店舗の立地条件の著しい変化によるものとすれば販売店の移転等対応策を、消費者の生活・嗜好の変化によるものとすれば消費者の生活・嗜好に対応した製品の変更を、消費者の購買行動の変化によるものとすれば消費者の購買行動に対応した販売方針等の変更を、それぞれ検討する必要があります。
 このような販売方針等を変更し、実行するためには、それに必要な人、物、金、技術等内部経営環境をどのように改善するか、その方法を検討し改善する必要があります。販売方針等の変更は、これら経営資源の改善に裏打ちされて決定されなければ、実効性がなく、絵に描いた餅になってしまいます。


(4)限界利益率の低下の原因と改善方法

 限界利益率の低下は、販売単価の低下又は購買(製造)単価の高騰のいずれか、又は双方によるものですから、二つに分けて検討します。販売単価の低下原因については上記の売上高の減少原因と同様に外部経営環境の影響を検討し、一方、購買(製造)単価の高低原因については資源等の市況や為替の変動等外部経営環境との関係を検討します。購買(製造)方針や購買ルート(製造方法)等が旧態のままであるなど内部経営環境が外部経営環境の変化に対応していない可能性を検討し、限界利益率にかかわる、人的、物的、技術的な内部経営環境の改善方法を検討する必要があります。


(5)固定費の増加

 固定費が外部経営環境の変化で増加するケースとしては、社会保険料負担の増加や定年制度の延長、非正規雇用の減少・正規雇用の増加、最低賃金の引き上げ等が考えられます。労働関係法令を理解し(社会保険労務士の利用も考慮して)会社の労働政策・雇用方針を見直す必要があります。
 固定費に関する外部経営環境の影響の特徴として、長期不況下においては、採用時の初任給の低下や賞与支給・出張日当の低下、定期昇給制度や退職金制度の変更等人件費の削減、地代家賃の低下や交際費等諸支出物価の低下がありますし、増加していなくてもすべての固定費について削減の余地がないか検討すべきです。要するに人的・物的・技術的資源である内部経営環境を改善する視点が肝要です。(以上)

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