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SSレター(No.15) 個人事業の法人化によるメリットについて

2011年11月01日

サクセスサポートレター(No.15)
            個人事業の法人化によるメリットについて

                                      平成23年11月1日
                                      税理士法人サクセスサポート
                                      代表社員  小 林 晟 祐


 前回のレター(14)「今後の税法改正の方向と節税対策の見直し」(10月1日)において、(個人収入を法人収入へ移転)について述べましたが、何人かの方から法人化(会社経営化)のメリットについてご質問が寄せられました。
 そこで、今回は、法人化の主なメリットを取りまとめてご説明することに致しました。なお、このメリットは、事業の業種、規模、保有資産の状況、ご家族の構成や所得の状況等によって若干異なりますので、貴社においてどのように判断した方が良いか私どもにご相談下さい。


T 事業経営上のメリット

 法人本来の資本と経営の分離等法律論的、経営理論的なメリットがいろいろありますが、ここでは省略し専ら会計的な側面だけを述べます。
 なお、法人化による若干の費用負担をデメリットと考える方もいらっしゃいますが、これら事業経営上のメリットは、事業家にとって、費用負担を越えた基本的に重要なメリットであることをご理解下さい。

 
1 法人化によって事業用資産・負債と非事業用(生活用)の資産・負債とを分けて管理することができる。

 個人事業のままですと、預金も不動産も同じ個人名義ですから、個人資産と事業資産の区別が付け難いのですが、法人化することによって名義が異なりますので、事業用資産・負債がどれだけあって非事業用の資産・負債がどれだけあるか明確に区別でき、経営管理がし易くなります。このことは、事業主にとって、法人化による若干の費用負担を越える基本的に最も重要なメリットと考えます。


2 法人化によって事業資産・負債と個人資産・負債が法律的に区分される。

 個人事業のままですと、非事業用(生活用)のすべての資産も事業上の債務の弁済義務の対象になります。つまり、すべての事業上の債務を個人保証している状態になっているわけですから、法人化することによって、個人保証した債務以外の債権者から個人財産を守ることができます。


U 税務上のメリット

 以下に述べる税務上のメリットは経営上重要な判断要素ですが、採用に当たっては、ご自身の価値観をもって、事業経営や事業承継、相続方針等を総合的にご検討下さい。


1 税率の高いオーナーの個人所得を、税率の低い法人所得へ分割することができる。

 個人の所得税の税率は6段階、法人の税率は2段階で次のように分かれています。
 所得の多い人の税率よりも法人の税率の方が低いので、オーナーの個人所得の状況に応じて個人所得を役員報酬と法人所得に分割することによって、法人化後の役員報酬の税金と法人の税金との合計税額が法人化前の個人の税金より少なくなり、節税になります。

個人の所得税の税率 5% 10% 20% 23% 33% 40%(6段階の超過累進課税)
個人の住民税の税率 10% 10% 10% 10% 10% 10%
個人の合計税率   15% 20% 30% 33% 43% 50%
(個人所得200万円超の人は20%、900万円超の人は33%、1,800万円超の人は50%)

 なお、事業所得や事業的規模の不動産所得のある人は、上記のほか年290万円を超える所得について5%の事業税が課せられます。

法人の法人税の税率(年800万円以下) 18% (年800万円超) 30%
住民税の税率(法人税の20.7%) 3.726% (法人税の20.7%) 6.21%
事業税の税率(年800万円以下) 7.24% (年800万円超) 9.593%
法人の 合 計 税 率(年800万円以下) 28.966% (年800万円超) 45.803%
(上記は普通法人の税率であり、医療法人や公益法人の税率は更に若干低い税率です。)


2 役員報酬はそのまま課税対象とされず、給与所得控除後の金額が給与所得として課税される。

 個人事業者は事業収入から必要経費と青色申告特別控除額(10万円又は60万円)を差し引いて得た所得金額に課税されますが、給与所得者は給与収入から一定額の必要経費として次のような給与所得控除額を差し引いて得た金額が給与所得として課税されます。したがって、個人事業の所得よりもこの給与所得控除額だけ課税対象が減少し、節税になります。
(年間給与収入)    (給与所得控除額)          (課税給与所得)
300万円の場合   108万円( 300万円×30%+ 18万円) 192万円
600万円の場合   174万円( 600万円×20%+ 54万円) 426万円
1200万円の場合   230万円(1200万円× 5%+170万円) 970万円


3 家族を役員にして、オーナーよりも低い税率で役員報酬を支給できる。

 上記2のとおり、個人の所得税率は超過累進課税(一定金額超過するごとに税率が累進する)になっていますので、オーナーの個人所得に集中しすぎないようにして事業に参加している家族に役員報酬を支給し、分散することによって節税が可能になります。ただし、業務内容にふさわしい金額を超えた高額の役員報酬は損金に認められませんので、ご注意ください。


4 退職する時に、少ない税負担で役員退職金をとることができる。

 個人事業主は、ご自分の事業から退職金をとることはできません(事業専従者も同様です)。小規模事業共済制度を利用することもできますが、法人の利益を毎年社内留保しておくことによって退職する時に役員退職金をとることができます。
 この役員退職金に対する所得税は、退職金から勤続年数に応じた退職所得控除を差し引いて得た金額を更に2分の1にした金額に所得税率を乗じて計算します。
 なお、死亡退職のときは所得税が課税されずに、死亡退職金から相続人一人につき500万円の非課税限度額を控除して得た金額を相続財産とみなして相続税が課税されます。つまり、この非課税限度額については所得税も相続税もかからないのです。これら退職金にかかる退職所得控除額又は非課税限度額相当の課税飛ばしは、法人であるからこそ可能になります。


5 不動産のような多額の資産は、分割して譲渡又は贈与し難いものであるが、法人所有にしておいて、生前に計画的に株式を少しずつ譲渡又は贈与する方法により、相続人へ承継し易くなる。

 個人所有の場合には相続対策として生前に相続人へ譲渡又は贈与し難い不動産も、法人所有にしておくことによって、株式の譲渡又は贈与という方法で生前の任意な時期に相続人へ移転することができます。
 また、他の金銭贈与計画の有無(税率が高くなります。)又は株式の評価額の状況によって(同族会社株式の評価額は、株式市況と法人の業績によって高くも低くもなります。)譲渡等の時期を有利に選択することもできます。
以上

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