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SSレター(No.13) 相続税対策の具体的な方法(7)

2011年09月01日

サクセスサポートレター(No.13)
            相続税対策の具体的な方法(7)

                                      平成23年9月1日
                                      税理士法人サクセスサポート
                                      代表社員  小 林 晟 祐


 先月号で総合的な相続税対策の留意点について述べましたが、今回は、相続税問題以前の、法律上の相続手続きそのものが難航する恐れがあるケースについてご紹介します。心当たりのある方は早期に事前対策をすすめられるようお勧めします。ご相談頂ければ、提携している弁護士等と連携して対応いたします。

1 法定相続人のうちに行方不明の人がいる場合

 法定相続人のうちに行方不明の人がいらっしゃるときは、その人抜きでは遺産分割協議書が作成できません。預金を引き出すことも不動産の名義を変更することもできないのです。このようなときは、法律上は次のような手続きを行うことになります。
 まず、行方不明者を不在者として、家庭裁判所へ不在者の財産管理人選任審判の申し立てを行い、選任された不在者の財産管理人(弁護士)が相続人らと遺産分割協議をします。遺産分割により不在者が取得することとなった財産は、財産管理人が管理することになります。
 不在者の生死が不明の時は家庭裁判所へ失踪宣告手続きをして、失踪以来7年を越してなお不明のとき失踪の宣告を受けて、不明者の相続人が遺産分割協議をすることができます。この手続きによって、財産管理人から上記資産の返還を受けることができます。
 したがって、相続人中に行方不明者があるときは、上記のようなことにならないように行方不明者を捜索し、どうしても不明のときは早期に失踪宣告手続きをすませておくことによって、前記のような不在者の財産管理人の選任をせずに、相続開始後すみやかに遺産分割協議ができるようにしておく必要があります。
 行方不明者が存命中と思われ失踪宣告を申請することは適当でないと考えられるときは、すべての財産について当該行方不明者以外の法定相続人に相続させるような内容の公正証書遺言を作成しておくことをお勧めします。これによって遺産分割協議書がなくても遺言書に基づいて相続手続きをすすめることが可能になります。(ただし、後日行方不明者が相続の発生を知って、遺留分の減殺請求を受けるリスクは残ります。しかし、その可能性は僅かですから、そのために遺言書の作成を控える必要はありません。)


2 法定相続人のうちに未成年者、又は認知症等精神上の障害によって判断能力を欠く人がいる場合

 上記の人は法律行為ができませんので遺産分割協議ができません。そこで家庭裁判所に申請して法定代理人又は成年後見人を選任して遺産分割に参加できるようにする制度があります。しかし、これらの手続きには3カ月ほどかかりますので、早期に法定代理人又は成年後見人を選任しておく必要があります。


3 主な相続財産が自宅の不動産であって、相続人である子が二人以上いる場合

 自宅が主要な相続財産であるときは、配偶者又はいずれか一人の子、若しくは、これらの共有にすることになると思われますが、他の子に満足の行く分割財産がないときは遺産分割が難航するケースが多いようです。どうしても一人の子が当該不動産を相続することに他の子が同意しない場合は、その売却代金を分けるしか方法がありません。
 このようなリスクを防止するためには、あらかじめ当該不動産を誰に相続させるか遺言書を作成しておくことが肝要です。ただし、他の子の相続取得財産が法定相続分の二分の一に満たないときは遺留分の減殺請求をされるリスクがありますので、代償分割(不動産を独り占めにする代わりに、他の人に金銭を支払う方法)を考慮した遺言書にした方が良い場合がありますので留意して下さい。


4 不動産の所有名義が先代の名義のままになっている場合

 不動産の所有名義が先代名義のまま放置されている例があります。理由としては、名義変更しなくても不便もないのでそのまま今日に至った例、名義変更の必要性を知っていたが手続きが分からなかった例、費用がかかるので放置していた例、地方の資産価値がない不動産なので放置していた例等いろいろです。しかし、例えばご主人の亡父名義のままでご主人が亡くなって相続が発生しますと、法律上は、まずご主人名義に変更した後でなければ、奥様等の名義に変更できません。
 問題は、これらの手続きをするためには、奥様が先代の相続人であるご主人のご兄弟等の同意を必要とするという点です。ご主人がお元気なうちに自分名義に変更しておかないと奥様に大変なご苦労をかけることになりますのでご注意ください。


5 多額の借入金や保証債務がある場合

 資産については、相続人間の遺産分割協議が成立し又は遺言書で定めてあれば相続人の誰がどれだけ相続しても、相続人以外の第三者が介入する余地はありませんが、金銭債務(借入金や未払金等)や保証債務については、法律上、相続人間で分割することはできず、すべての相続人はそれぞれの金銭債務等について法定相続分ずつ継承し弁済しなければならないことになっています。しかし、このような法律上の負担義務の定めは、債権者の権利保護のための規定であり、実際は、遺産分割協議等で債務の負担者を定めるのが通常です。そこで実際は、金融機関は相続人の中から特定の承継人を決めて、その承継人と金融機関の間で改めて債務の引き受け契約を取り交わすのが一般的ですが、あわせて、上記のすべての相続人の負担義務を根拠として、すべての相続人に書面による連帯保証を求めるという方法が通常行われています。
 このようなことから、被相続人に多額の債務がある場合には、法律上は最終的な法定相続分の債務負担の定めがあっても、全額の連帯保証を求められるということは大変な脅威であります。そこで、債務を承継したくない相続人は、相続の開始を知った日から3ケ月以内に限定相続(相続人全員が相続財産を限度とした債務の承継)又は相続放棄手続きをすることによって、債務の承継を限定し又は回避することができるようになっています。ただし、相続放棄を行った人は法律上相続人でなくなりますので、相続放棄をした人を除いたところで他の人の法定相続分を再計算しますので、結果として、相続放棄した人が負担すべき法定相続分の債務が他の相続人へ移転することになります。例えば、多額の債務を負担している夫が死亡した場合に、夫の債務負担を逃れるため、妻も子も次々に相続放棄をした場合は、当初は法定相続人でなかった夫の両親や兄弟が法定相続人へ繰り上がって、突然債務を継承する立場に追い込まれ、相続放棄をしなければならないような事態になる場合があります。
したがって、多額の金銭債務等を負担している方について相続が発生しそうなときは、被相続人や相続人はあらかじめそのようなリスクに備えて、早期に必要な対策を協議する必要があります。         以上

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